第 1 章 / 全 6 章
作品全体
1509年頃、ヴェネツィアで描かれたこの作品は、ルネサンス期において最も静かな謎に満ちた絵画の一つです。作者については、ティツィアーノか、あるいは若き日のジョルジョーネか、今なお学者の間で議論が続いています。黄金色の風景の中で、着飾った二人の若者が音楽を奏で、その傍らには二人の裸婦が、誰にも気づかれることなく佇んでいます。彼女たちは実在の女性なのか、それとも私たちにしか見えないミューズ(芸術の女神)なのか。絵画はその答えを明かしません。ただ、夢見るような夏の温かな光を放っています。